結論から書きます。この2つは名前が似ているだけで、根拠となる法律も、申請する相手も別物です。
そして足場を道路にかかる形で組む場合、両方必要になることがほとんどです。片方だけ出して安心してしまうのが、いちばん多いつまずき方です。
| 道路使用許可 | 道路占用許可 | |
|---|---|---|
| 根拠 | 道路交通法 第77条 | 道路法 第32条 |
| 申請先 | 所轄の警察署長 | 道路管理者 国道・県道・市道で相手が変わる |
| 守ろうとしているもの | 交通の安全 通行の妨げにならないか |
道路という空間の管理 継続して場所を占めてよいか |
「使用」は行為に対する許可、「占用」は場所に対する許可——と整理すると分かりやすいと思います。
足場を組む作業で交通を止める、あるいは通行に影響が出るなら「使用」。組み上がった足場が一定期間その場所を占め続けるなら「占用」。足場工事は、たいていその両方に当てはまります。
警察署と道路管理者は、まったく別の組織です。それぞれに、それぞれの様式で出す必要があります。片方の担当者が「もう片方は大丈夫ですか」と教えてくれるとは限りません。
占用の申請先は「道路管理者」ですが、これは一律ではありません。
現場の前面道路がどれに当たるかで、窓口も様式も変わります。同じ市内の隣の現場でも、道路の種別が違えば相手が変わる。ここを最初に確認しないと、書類一式を作ってから出し直しになります。
どちらの申請にも、何をどこにどれだけ置くのかを示す図面が要ります。足場工事では、おおむね次のようなものです。
とくに求積図は、占用料の算定にも関わるため、根拠が示せる形で作る必要があります。「だいたいこのくらい」では通りません。
朝顔養生と足場の占用面積を区画ごとに算出した求積図を、作品集に掲載しています。どの程度の粒度で出すものなのか、実際の図面でご確認いただけます。
ここからは、少し内側の話です。
仮設図の作成を請け負う業者はたくさんありますが、道路占用・道路使用の申請書類まで引き受けるところは、あまり多くありません。図面だけ描いて「申請書はそちらで」となることが多い。
理由は、能力の問題ではないと思っています。単純に、慣れていないからです。
申請書は図面と別のスキルです。様式の書き方、道路管理者ごとの運用の差、窓口とのやりとり、補正への対応。これらは実際に何度も出していないと身につきません。作図が本業の人にとって、たまに来る申請書のために窓口の運用を覚え続けるのは、割に合わない仕事なのだと思います。
私はその逆で、普段から申請書を作成し、申請まで行っています。だから慣れています。そこが強みだと考えています。
図面と申請が別々になると、発注する側にこういう負担が生まれます。
図面と書類を同じ相手が持っていれば、この往復は起きません。窓口で言われたことが、そのまま図面の修正に反映されます。
これは労基の設置届でも同じ構造です。作図だけを外注していると、参画者の経歴書や指定工場認定証といった書類が抜けたまま提出日を迎えることがあります。
道路占用・道路使用の申請図面と書類、労基提出図一式、強度計算書まで対応しています。
「これは占用と使用の両方いるのか」という段階のご相談でも構いません。
LINEなら、読んでいて浮かんだ疑問でも気軽にどうぞ。
参考